『バールのようなもの』とは、犯行に使われた道具を「バールと断定はできないが、バールに似たもの」として表す、報道でおなじみの言い回しです。
ニュースだけでなく、小説や落語、カプセルトイのネタにもなっています。
『バールのようなもの』とは、犯行に使われた道具を「バールと断定はできないが、バールに似たもの」として表す、報道でおなじみの言い回しです。
ニュースだけでなく、小説や落語、カプセルトイのネタにもなっています。
この言い回しの由来や初出は、はっきり分かっていません。いつ誰が最初に使ったのかを示す確かな資料は、確認できませんでした。
一方、使われる理由については警察への取材記事があります。大阪府警などは、凶器がまだ特定できていない段階で「〜のようなもの」と発表すると説明しています。
たとえば、傷の跡からバールのような道具だと推定できても、バールか鉄棒かまでは判別できない場合などです。凶器が押収されて特定できれば、はっきり「バール」と発表されるそうです。
ほかに、犯人しか知らない情報を守るため、道具をあえて特定しないこともあるとされています。
なお、警察の発表文では「バール様のもの」という書き方が主に使われるようです。「レンガ様」「ナイフ様」などの書き方もあるといいます。
日本語の研究では、この「ような」は例を挙げる意味ではなく推量だと指摘されています。そのため、正体がバールそのものだった場合も、この言い方に含まれます。
1994年には、清水義範さんが『バールのようなもの』という題の短編小説を発表しています。ただ、これは題名に使われた記録で、言い回し自体の起源を示すものではありません。
慎重に言葉を選んだ結果の表現だと知ると、あのニュースの言い回しも少し違って聞こえてきますよね。